猫まち

山崎るり子・みじか詩

2018-12-27から1日間の記事一覧

   理髪店

みるみる水浸しになっていく青い床を 二匹の白猫がふさふさの尾で掃いているのでした 水と思ったのは窓から流れ込んできた月の光で 二匹が尾を振ると金の雫が鏡の中で次々と開いて 理髪店の床は冬花火の下の湖のようでした