猫まち

山崎るり子・みじか詩

2019-05-07から1日間の記事一覧

   絵描きと猫 2

絵描きは午後の陽に晒されている奥さんの横顔も見ずに 赤子の手の甲のふくふくにも触らず 母親の墨流しのような昔話に耳も傾けず 猫ばかりを描いている 描き上がるとそれはいつも猫ではなくなっている ああ猫を描きたいのだ どうしても