猫まち

山崎るり子・みじか詩

   雨の日

窓の外では ひさしが垣根が葉が

微かにそれぞれの音を立てていた

猫は部屋の長椅子に丸くなり

音の無い雨に濡れる

雨は毛を湿らせ眠りを湿らせ

猫をゆっくり重くする