猫まち

山崎るり子・みじか詩

   月 6

「おばあさんはどこへ行くの?」猫が聞いた

「私は自分の家に帰るところ

 そこで一人暮らしの続きをするの

 でも迷ってしまって ここはどこかしら

 私の家はどこかしら」

「おばあさんの家からお月さんは見えた?」

「よーく見えたわ」

「じゃあ家はここだよ」